『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』第1話「オブフレッド」ネタバレレビュー

Huluのオリジナルドラマ『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』のネタバレと感想です。最初にどうでもいい日記があるのでネタバレだけ見たい方はお読み飛ばし下さいませ。

私がディストピアについて考えた日(雑)

それは数日前のこと。

家の廊下で遊んでいた2歳の娘が泣きながら飛んできて「怖い人がいた!」と私に訴えるのです。2人で廊下に戻り、「大丈夫よ、誰もいないでしょう?」と諭す私に対し、娘は玄関の奥を指さし「怖い人がいた」とばかり繰り返すのです。

恐ろしくなった私はすぐに娘を抱きかかえて居間へ戻り、私の唯一のお友達、ツイッターにいるネッ友たちに助言を求めたのでした。

「家にお化けがいる。どうしたらいい

人望のある私の窮地に、直ちにたくさんのリプライが来ました。

「塩をまきなさい」
「鬼太郎を呼びなさい」
「ファブリーズで清めなさい」

それらのアドバイスの中で、ひときわ多いものがあったのでした。4,5人が列挙していたそれは、

「びっくりするほどユートピアをやれ」

というもの。
聞けば、「びっくりするほどユートピア」は新進気鋭の今一番ホットな除霊方法なのだそうで、
やり方は、全裸になり、白目をむき、お尻を叩きながら「びくりするほどユートピア!」ととなえるというもの。

これだけの人が勧める方法だし、効果がある気がする…
でも、恥ずかしい。あと寒い。

ためしに着衣のまま、子供の前で「ほら、こうやると怖くないよ、一緒にやろうよ」とおしりをたたいて見せたりしたのですが、
恐怖と疲労でぐったりした娘の反応は薄い。

ダメだ、このテンションの娘の前でやれる気がしない。

仕方なしに、夫の帰宅を待つことに。事情を伝え、家に誰かが忍び込んだと勘違いする夫に違う、気味悪いから早く帰ってほしいと促し、私はソファで娘を抱えて夫の帰りを待ったのでした。

ようやく夫が帰宅すると私は直ちに衣服を脱ぎ(早い方がいいとネットで言われた)、夫がしっかりとツッコミを入れてくれることを期待しながら白目を剥き、わずかにおしりをフリフリしながら

「びっくりするほどユートピア!」
「びっくりするほどユートピア!」

大きな声で叫んだのでした。

夫は笑っていた。

私も気持ちが軽くなった。

そして思ったのでした。

あれ?うち、夫婦として終わってるんじゃね?」

そんなわけで、夫婦ってなんだ的なことを考えさせられる『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』をみたのでレビューいたします!

『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』はHuluの会心のオリジナルドラマ!

じつはVOD大国アメリカではNetflisに対して分が悪かったHulu。Netflixがジャンジャン大金かけて刺激的なオリジナルドラマを作っていた中、Huluオリジナルは今一つ振るいませんでした。

そこに満を持して登場したのが『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』なわけです。
この作品は13のノミネートから8つのエミー賞を受賞、Huluの地位をぐいーんと押し上げたのです。

原作は1985年カナダのマーガレット・アットウッドによる同名ディストピア小説です。
人類の出産率が下がりに下がり、それを一種の罰とみなした政党が作った懐古主義的な未来の世界が舞台。名高いフェミニスト文学の1つです。

主な俳優

この作品でエリザベス・モスがエミー賞で主演女優賞を受賞。『ロー&オーダー』から『グレイズアナトミー』とかなりの作品に出演している女優さんなので、「見たことあるな」という人が多いと思います。

そのほかの注目俳優としては、以前もエントリーを書いたモイラ役のサミラ・ワイリーなどがいます。

あらすじ(ネタバレ)

娘を連れて、一組の夫婦が逃げている。夫は撃たれ、妻は娘から引き離されて連れ去られた。
そののち、妻(ジューン)は教育施設に入れられていた。そこは出産率がどん底まで低下した国を救うため、「産める」とみなされた女たちが教育を受ける施設。そこで女たちは逆らえば目を繰りぬかれ、徹底的に従順さをしつけられていた。「産む」ことができず、政党に反逆的だとみなされれば、汚染まみれのコロニーに送られることが決まっている。コロニーでは人間は数年しか生きることができない。しかし、施設で親友のモイラと再会したジューンは強さを保つことができた。モイラとともに、娘と再会するために生き延びることを決意する。

そして彼女は名を奪われ、持ち主となったフレッド・ウォーターフォードにちなみ「オフレッド(フレッドのもの)」と呼ばれるようになる。侍女としての役割は、子を成せないウォーターフォード婦人に変わり子孫を産むこと。

オフレッドとなったジューンは侍女の制服である赤い服を着せられ、監視の目を気にしながらひたすら主との(子を作る)「儀式」に備えるだけの日を送った。唯一の息抜きは日々課せられるお遣い。お互い監視するため2組で行くお遣いのパートナーは信心深いオフグレンだが、ある日モイラが死んだと聞かされショックを受けるジューンにオフグレンは意外にも同情的だった。そしてオフグレンはジューンに「あなたの家に監視役の”目”がいる。気を付けて」とささやく。

『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』の感想

とりあえず1話だけですが、派手さはないな~という印象。
本来、この誰も抜け出せない恐ろしい世界(しかも起こりえないこともない)についてよくよく考えるとじわじわと怖くなってくるのがこの作品のポイントなのだと思うのですが、『24』から『ロスト』から『ウォーキング・デッド』に慣れ切った人たちには、銃声とアクションが足りなくて単調に感じるのかもしれないな~と感じられました。

ディストピアものにしては、画面はすごく平和ですから。

現在と過去が入り混じるのも、苦手な人には苦手なポイントかも。

ですが、この世界観、考えれば考えるほど怖いんですよ!一見穏やかな近所なのに監視だらけで、娯楽もなく、男も女も「儀式」としてしか子作り行為ができないわけですから…しかも、よくよく考えると…こういう国…今もあるよね。そして、突き詰めるとこういう価値観を押し付ける人や団体、いるよね、ってことに気づくわけです。

そういうことを考え始めながら見るとハラハラが止まらなくなります。単調なのがむしろ心地悪さを助長して、個人的には見るのをやめられない作品になっています。

ここに注目!

主演のエリザベス・モスの娘との演技がすばらしいと感じました。
今にも奪われてしまうかもしれない娘に対する愛と優しさのこもったささやき方に、顛末を知っているだけに、つい涙が出てしまった場面も。

原作と違うポイント

原作と違うというか、原作で言及されなかった点で、「思い切ったな、よかったな」と思ったのが、ジューンの夫ルークをアフリカ系男性にしたこと。原作では一時の情熱でつながったかのように読めた夫婦関係が(原作では不倫から始まっているので)、(まだ多少少ないためハッとさせられる)異人種カップルとしたことで、より精神的なつながりが感じられ、夫を思う切なさがより親身に感じられました。

ジャニーンが目をえぐられる場面は原作にはなかったはずです。
前述したとおり、ディストピアものとしては大人しすぎるところがあったので、1つショッキングな暴力を取り入れたという感じがしましたが、なかなか効果がありました。

意外だったのはウォーターフォード夫妻。そんなに年くってないし、旦那様は意外とダンディ。もっと醜悪な夫婦にした方が、その夫婦との子作りしなくてはならない嫌悪感が激しくなったと思いますが。夫人もなかなか美人だし、そんなに年でもないし、「え?そんなに嫉妬するほど?子作りできない?」という感じがしましたね。

まとめ

原作とドラマの最大の違いは、原作がシーズン1までの内容で終わっていることに対して、Huluオリジナルのシーズン2があること。きっと娘奪還や政党転覆に向けて盛り上がっていくことが期待できるのではないでしょうか。

もしかすると「好き」と「そこまででも」に分かれるかもしれませんが(とくに男性にはわかりにくいドラマなのかもしれません)、この異常な世界観にどんどん盛り上がっていく期待感、少なくとも私にとってはかなり期待値が高い作品です。

『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』はHuluで見ることができます。

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