ネトフリドラマ『ハンドレッド(100名の囚人)』見る価値あり?なし?

ネットフリックスのオリジナルドラマ『ハンドレッド(100名の囚人)』。ティーン向けだけど特大スケールで宇宙サスペンスもサバイバルサスペンスもあると評判のこのドラマ。大人が見る価値があるのか、実際に見てみた感想をお伝えします。

『ハンドレッド(100名の囚人)』について

2014年に始まったアメリカのティーンディストピアドラマ。シーズン6が4月から放送予定。

核戦争で放射能にまみれた地球から、人類が宇宙に逃げて97年。人類は衛星「アーク」でいつか地球に戻れる日を夢見ていた。しかし「アーク」の生命維持装置は限界を迎えていた。酸素を供給できる残り時間はあと4ヵ月。修理には半年以上の時間がかかる。追い詰められた人類は100人の若い罪人を地球に送り込み、地球で人類が生き延びられるか試すことにした。100人が生き延びなければ「アーク」は滅ぶのみだ。

『ハンドレッド(100名の囚人)』ミドコロ

ディストピアはハラハラが魅力

スケールの大きなディストピアものといったら、仲間が次々と倒れていくハラハラする展開が魅力ですが、その点は『ハンドレッド(100名の囚人)』も期待を裏切りません。1話目からもう、「え、この人死んじゃうの⁉」みたいな場面が続出します。しかも、開始から1分もしないうちにいきなりヒロインが撃たれるという展開の速さ。

宇宙サバイバルが怖おもしろい

『ハンドレッド(100名の囚人)』は地球でのサバイバルと同時進行で「アーク」で見守る人たちのドラマも見られます。こっちは宇宙でのことなので、宇宙サスペンスものらしい故障・空気漏れ・反乱など、宇宙でおこっちゃアカン系の事件が次々と起こります。
耐久年数を超えてガタが来た宇宙船に全人類の命運がかかっているという設定が怖くてナイスです。

リーダーシップとは?

『LOST』よろしく全編にわたってリーダーとはどうあるべきかといったテーマがあり、登場人物はそれぞれ苦悩しながら時に非情な選択も迫られます。

『ハンドレッド(100名の囚人)』ここがイマイチ

と、スケールも大きいしなかなかの魅力が詰まった『ハンドレッド(100名の囚人)』ではありますが、イマイチな点も多々ありました。

やっぱりティーンドラマ

主要登場人物が「若者」という点でお察しですが、ティーン向けに作られたティーンドラマです。『ハンガーゲーム』や『ダイバージェント』の流れを汲むティーンディストピアなんですね。
なぜティーン向けドラマの登場人物はみなあんなに感情だけで行動するのでしょうか・・・その方がティーンの支持が得やすいのでしょうか?
『ハンドレッド(100名の囚人)』の登場人物たちも、それはそれは短絡的に行動します。大人もです。その結果、どの登場人物にも行動に一貫性がありません。「このキャラならこうするはず」とか「え?あのキャラがこんなことを?」みたいな意外性もありません。
ロマンスありきで、恋愛要素を盛り上げるためだけにストーリーが展開したり人物が行動したりしている感がある場面が多くて、ちょっと興ざめでした。

リアリティのなさ

『ハンドレッド(100名の囚人)』のもう1つの致命的な残念ポイントが、リアリティのなさ。
「アーク」では、資源が限られているため18歳以上が法を犯すと即死刑になります。設定はとてもおもしろいのですが、死刑方法が、人間を宇宙に捨てるというもの。

ところで、映画『オデッセイ』を見た人はみんな思うと思うのですが、完全に資源が限られた宇宙空間で、水分がたくさん詰まった人体を、それも服を着たまま捨てるでしょうか?

と、言った疑問に始まり、ところどころ「もう少しリアリティ追求してほしいなあ~」というポイントがありました。

イマジネーション不足

そして、全体的に漂う既視感も否めません。どこかで見た宇宙パニック、どこかで見たサバイバル、あれ・・・今『LOST』見てたっけ・・・・・・

とはいっても、宇宙パニックもサバイバルも『LOST』も最高におもしろいので、既視感自体は気になりませんでした。バージョン変えてもう一回見られてうれしいな、とも思いました。

ただ・・・・97年間放置された地球の設定が残念でした。リアリティの側面ともかぶるのですが、97年と言う中途半端な時間設定をいかしきれていないように感じます。なぜ人類が宇宙に逃げてから100年弱という設定にしたのでしょう・・・100年では人類や地球環境が劇的に変化するには短すぎます。コレといった目新しい世界観を登場させられなかったのも、この100年という時間の短さのせいのような気がします。

ネタバレになっちゃいますが、放射能まみれだと考えられていた地球で生き延びた人類がただの蛮族だったのも残念。宇宙船の人々だけが生き延びた人類だと思って、人類の命運を握った100名が地球に降り立ったと思ったのに、あっさり他の人類がいて、しかもどう考えても主人公たちの方が侵略者なのに平気で元の住民と戦争を始めるあたりも、脚本の弱さを感じてしまいます。(ネタバレ部分はマウスオーバーで見えます)

レプリゼンテーション

個人的に一番残念だったのが、レプリゼンテーションの問題。

『ハンドレッド(100名の囚人)』は白人の子供たちが白人同士でくっついたり別れたりして完結する白人恋愛ドラマです。グレンがマギーとキスしてから3年経ったにもかかわらず、アジア人男性の扱いがまったく変わっていません。アジア人キャラ、モンティのガン無視されっぷりは特筆すべき点がありますね。アジア人男は恋愛感情を持たない生物か何かなのか。
ここまで同じアジア人が無視されてしまうと、主人公たちの恋愛も、自分の世界とはかすりもしない異次元のことに思えて、感情移入しにくくなってしまいます。

まとめ

結論として、個人的には5:4で見なくてOK、ということになりました。「アーク」の設定はおもしろかったのですが、アークがほとんど登場しなくなったシーズン2に入ったところで見進めるのが怠くなってしまいました。

ただ、上記のようなイマイチ点が気にならない人にとっては、おすすめできる正統派ディストピアものです。

『ハンドレッド(100名の囚人)』はNetflix(ネットフリックス)で見ることができます。

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